書誌事項

初版金枝篇

J.G.フレイザー著 ; 吉川信訳

(ちくま学芸文庫)

筑摩書房, 2003.1-2003.2

タイトル別名

The golden bough : a study in comparative religion

金枝篇 : 初版

タイトル読み

ショハン キンシヘン

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内容説明・目次

巻冊次

上 ISBN 9784480087379

内容説明

「肘掛椅子の人類学」と断じ去るのは早計だ。ただならぬ博引旁証に怖じる必要もない。典型的な「世紀の書」、「本から出来上がった本」として、あるいはD・H・ロレンス、コンラッド、そして『地獄の黙示録』に霊感を与えた書物として本書を再読することには、今なお充分なアクチュアリティがあろう。ここには、呪術・タブー・供犠・穀霊・植物神・神聖王・王殺し・スケープゴートといった、人類学の基本的な概念に関する世界中の事例が満載されているだけでなく、資料の操作にまつわるバイアスをも含めて、ヨーロッパ人の世界解釈が明瞭に看取できるのだから。巧みなプロットを隠し持った長大な物語の森に、ようこそ。

目次

  • 第1章
  • 樹木崇拝
  • 古代の樹木崇拝)
  • 第2章 魂の危機(王と祭司のタブー;魂の本質;王と祭司のタブー(承前))
  • 第3章 神殺し(聖なる王を殺すこと;樹木霊を殺すこと;死神を追放すること;アドニス;アッティス;オシリス;ディオニュソス;リテュエルセス)
巻冊次

下 ISBN 9784480087386

内容説明

著者は二つの問いを立てた。「第一に、なぜ祭司は前任者を殺さなければならないのか?そして第二、なぜ殺す前に、“黄金の枝”を折り取らなければならないのか?」森の聖なる王、樹木崇拝、王と祭司のタブー、王殺し、スケープゴート、外在魂…大きな迂回とおびただしい事例の枚挙を経て、探索行は謎の核心に迫る。答えはある意味であっけないが、モティーフは素朴ではなかった。ロバートソン・スミスのセム族宗教史に多くを負いながら、それと微妙な距離をとると同時に、ルナンへの傾倒を韜晦してやまないフレイザー。本書を手の込んだ文化相対主義的キリスト教起源史と読むこともできる。さて、再び、「金枝」とは何か?初版完訳、全二巻完結。

目次

  • 第3章 神殺し(承前)(動物としての穀物霊;神を食すること;神聖な動物を殺すこと;害悪の転移;害悪の追放 ほか)
  • 第4章 金枝(天と地の間;バルドル;民話における外在の魂;習俗における外在の魂;結び)
  • 補遺 初収穫の奉納

「BOOKデータベース」 より

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