あなたのなかのサル : 霊長類学者が明かす「人間らしさ」の起源
著者
書誌事項
あなたのなかのサル : 霊長類学者が明かす「人間らしさ」の起源
早川書房, 2005.12
- タイトル別名
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Our inner ape : a leading primatologist explains why we are who we are
あなたのなかのサル : 霊長類学者が明かす人間らしさの起源
- タイトル読み
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アナタ ノ ナカ ノ サル : レイチョウルイ ガクシャ ガ アカス ニンゲンラシサ ノ キゲン
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注記
参考文献: p313-340
内容説明・目次
内容説明
人間が引き起こす身の毛もよだつ大量殺戮、血腥い権力闘争、暴力などは、さも動物時代の野蛮さの名残であるかのように言われてきた一方、親切や思いやりなどは「人間らしい」美点として喧伝されてきた。しかし、動物の側から言わせれば、これは公平な見方ではない。たしかに、人間と98%のDNAを共有しているチンパンジーは、権謀術数に長けた攻撃的なサルではある。だが同じだけのDNAを共有しているもう一つの種であるボノボは、チンパンジーとは対照的に、平等で平和な社会を好み、思いやりの心に富んだ心優しいサルなのである。つまり、階級社会も平等社会も、戦争も平和も(はたまた人間が専売特許だと思っている正常位のセックスや、他のあれやこれやのお楽しみも)、すべてチンパンジーやボノボと同じ祖先から遺伝的に受け継いできたものなのだ。では、ヒトが鏡の中に、破壊の限りをつくす力と、温かい慈愛の心の両方を見つけることができたとき、私たちは何を考え、何をすべきなのか?霊長類研究の世界的権威が、豊富かつ興味深い類人猿たちの生態を紹介しながら、鋭い洞察力と独特のウィットを通じて、「人間らしさ」の本質を考える痛快サル学エッセイ。
目次
- 第1章 類人猿と家族
- 第2章 権力—マキアヴェリの血
- 第3章 セックス—カーマ・スートラの霊長類
- 第4章 暴力—戦争から平和へ
- 第5章 やさしさ—道徳的な感情と身体
- 第6章 両極端な類人猿—どこに妥協点を見いだすか
「BOOKデータベース」 より