書誌事項

神聖喜劇

大西巨人[原作]著 : のぞゑのぶひさ[漫画]著 : 岩田和博[企画・脚色]著

幻冬舎, 2006.5-2007.1

  • 第1巻
  • 第2巻
  • 第3巻
  • 第4巻
  • 第5巻
  • 第6巻

タイトル読み

シンセイ キゲキ

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内容説明・目次

巻冊次

第3巻 ISBN 9784344011779

内容説明

「わが日本の戦争は『殺して分捕る』が目的ではない。決して『殺して分捕る』が目的であってはならない」国軍の典型的少壮将校であるかに見えた村上少尉が発した言葉は、東堂太郎を驚かせる。彼の脳裡を巡る「日本古来の武士道」に象徴される日本人的心性の光と影。そして、入隊前に過ごした料亭「安芸」の“彼女”との情交—。長門の海を見晴るかす宿の一室、「人生の喪服」をまとったかのような“彼女”と、「無名の戦争」における犬死にを覚悟した東堂との間で交わされる、静謐のうちにも互いに斬り込むがごとき言葉と性の応酬…。一方、内務班における日常は、次々に奇妙な情景を現出させる。人間社会の非合理が凝縮された軍隊という強大な相手を向こうに、自らの論理性のみを恃んだ東堂の冷静な“戦い”が続いていく。近づく波乱への蠢動を秘めた緊張の第三巻。

目次

  • 第3部 運命の章(神神の罠;十一月の夜の媾曳;「匹夫モ志ヲ奪フ可カラズ」)
  • 第4部 伝承の章(暗影;道;対馬風流滑稽譚)
  • エッセイ 要塞の日々
  • 解題 血なまぐさい月は、まっぴらだ。
巻冊次

第5巻 ISBN 9784344012479

内容説明

東堂太郎が他意なく記した「落書き」を事々しく取り上げ、堀江隊長の存在を背後に、上官としての権威を笠に着て糾問にかかる片桐伍長。その延長線上に出現する「転向者」ゆえの歪んだ論理に基づく片桐の陰湿な手法に驚き呆れながらも、ひたすら冷静に反問し、立ち向かう東堂。一方、内務班を揺るがした事件は、各班長たちの進める取り調べにおいて、その犯人としての嫌疑が次第に冬木に集まりつつあることが明らかになる。東堂は、新聞社時代の同僚・杉山からの手紙により、冬木の前歴の正体と、それが彼に暗い影をまとわせ、疑惑を招き寄せているいきさつを知る。しかし、橋本や鉢田たちから聞き取った証言は、“真犯人”の存在を東堂に確信させる…。補充兵教育期間も半ばを過ぎ、大きな転回点の接近を待つ第五巻。
巻冊次

第6巻 ISBN 9784344012745

内容説明

「剣鞘摩り替え」犯人の疑惑に甘んじる冬木を励まし、併せて自らをも鼓舞しながら、東堂太郎は、軍規に定められた兵の正当な権利である「不条理上申」「意見具申」を実行する。一九四二(昭和十七)年三月十八日、教育の過半を既に終えた補充兵たちは、高浜演習砲台において休養のひとときを得る。穏やかな早春の午後にいつしかまどろんでいた東堂は、異様な気配を感じて目覚める。広っぱの一角において、第一内務班の“ガンスイ(のろま)”末永が、仁多班長らによって嬲り者にされていた。近隣の民家の軒先からイカの干物を失敬したにすぎない末永に対し、それを「陸軍刑法」上の重大犯罪と咎め立てた上官たちは、ついに彼に「死刑」判決を告げる。あまりにも滑稽かつ残酷極まりない光景を目前に、東堂と冬木とは、期せずして時を同じく立ち上がる…。巨編、ここに完結。

「BOOKデータベース」 より

詳細情報

  • NII書誌ID(NCID)
    BA79965514
  • ISBN
    • 9784344011632
    • 9784344011649
    • 9784344011779
    • 9784344012134
    • 9784344012479
    • 9784344012745
  • 出版国コード
    ja
  • タイトル言語コード
    jpn
  • 本文言語コード
    jpn
  • 出版地
    東京
  • ページ数/冊数
    6冊
  • 大きさ
    21cm
  • 分類
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