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村上春樹短篇再読

風丸良彦 [著]

みすず書房, 2007.4

タイトル読み

ムラカミ ハルキ タンペン サイドク

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注記

参照文献: p242

参考文献: p243

内容説明・目次

内容説明

村上春樹ファンには、とりわけ彼の短篇が好きだという人も多い。この作家の短篇小説には、“短篇”という形式において、長篇とはまた異なる、比喩や象徴性に優れた村上ワールド独特の魅力があるからだ。著者は、村上春樹作品をデビュー作「風の歌を聴け」(1979年)以来、「自分たちの物語」として鮮烈に受け止めてきた、コアな読者世代。村上春樹と共に同時代を呼吸してきた感覚による読解は、ほかの研究・批評書とは異なる肌理をもち、本書自体が、村上春樹のテイストを有している。村上春樹の小説を、仕掛け共々、隅々まで楽しめる評論である。村上春樹の短篇15作品と、村上訳のアメリカ短篇小説3本(カーヴァー、フィッツジェラルド)を、春樹ファンに向けてディテイルに踏み込んで語る。

目次

  • 緻密に記憶された過去—「午後の最後の芝生」
  • 誤謬、あるいは小説の仕掛け—「中国行きのスロウ・ボート」
  • 語り手の気づかい、あるいはおせっかい—「納屋を焼く」
  • フーコーを読む「私」—「眠り」
  • 呪縛からの解放—「パン屋襲撃」「パン屋再襲撃」
  • 長篇小説の始動モーター(1)「螢」
  • 長篇小説の始動モーター(2)「ねじまき鳥と火曜日の女たち」
  • 足された「、」—「めくらやなぎと、眠る女」
  • 青少年向けのテクスト—「沈黙」
  • 映画化された村上作品(1)「トニー滝谷」
  • 映画化された村上作品(2)「四月の晴れた朝に100パーセントの女の子に出合うことについて」
  • 話してもらいたがるスケッチ「ハンティング・ナイフ」
  • ブラジャーをはずす女「蜂蜜パイ」
  • メタフィクションの作動『東京奇譚集』
  • 母による子殺し、あるいは村上春樹によるラカン「緑色の獣」
  • ズレる二項対立「ささやかだけれど、役にたつこと」(レイモンド・カーヴァー著/村上春樹訳)
  • もうひとりの「集める人」 「収集」(レイモンド・カーヴァー著/村上春樹訳)
  • 名作の再訳「バビロンに帰る」(F.スコット・フィッツジェラルド著/村上春樹訳)

「BOOKデータベース」 より

詳細情報

  • NII書誌ID(NCID)
    BA81700090
  • ISBN
    • 9784622072904
  • 出版国コード
    ja
  • タイトル言語コード
    jpn
  • 本文言語コード
    jpn
  • 出版地
    東京
  • ページ数/冊数
    iv, 244p
  • 大きさ
    20cm
  • 分類
  • 件名
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