歴史における「理論」と「現実」
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歴史における「理論」と「現実」
(叢書アレテイア, 10)
御茶の水書房, 2008.8
- タイトル別名
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歴史における理論と現実
- タイトル読み
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レキシ ニオケル リロン ト ゲンジツ
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注記
その他の著者: 白井聡, 森元拓, 西村清貴, 清家竜介, ギブソン松井佳子, 板井広明, 船津真, 田中均, 坂口周輔, 大澤聡
内容説明・目次
内容説明
西欧近代が生み出した「歴史」という概念は、ユートピア的な「理想」に向けての人類=人間性の普遍的な「進歩」を含意していた。進歩主義的な社会理論は、「歴史」の発展過程の中で、自らが掲げる人類共通の「理想」が現実化していくと信じることができた。カント、ヘーゲル、マルクスは、「歴史」の発展方向の法則を定式化する歴史哲学を、あらゆる哲学のメタ哲学として構築することを試みた。しかし、「歴史の終焉」と呼ばれる事態によって、「歴史」の物語性が顕わになり、普遍的な「進歩」を暗黙の前提にした社会理論を展開することが困難になっている。「歴史」の普遍性の揺らぎに伴って、歴史的に構成された「現実」の理解も多元化している。「進歩」をめぐる「大きな物語」が失効した後の社会理論の可能性について多角的に考察する。
目次
- 左翼と進歩史観
- “現実”を超える現実主義—古典的リアリストの冷戦批判
- “物質”の叛乱のために—レーニンの唯物論と反映論
- ヴェーバーとワイマール大統領制—人民投票的指導者民主制の理論
- 一九世紀ドイツ憲法学における国家と公共
- 公共圏の行方を巡って—コミュニケーション論からメディア論へ
- デューイ教育哲学と現代
- ベンサムの女性論
- イデオロギーの「起源」とその現実的結果—アーレントのシオニズムイデオロギー批判に関する考察から
- 笑うがいい、ここは一番美しい所なのに!—ディドロ『俳優についての逆説』における理論と現実
- 「絶対的な事実」と「ことば」—保田/與重郎の芭蕉論を中心に
- 大宅/壮一と小林/秀雄—批評の「起源」における複数的な可能性
「BOOKデータベース」 より