東京の地霊 (ゲニウス・ロキ)

書誌事項

東京の地霊 (ゲニウス・ロキ)

鈴木博之著

(ちくま学芸文庫, [ス-10-1])

筑摩書房, 2009.2

タイトル別名

Genius-loci in Tokyo

東京の地霊

タイトル読み

トウキョウ ノ ゲニウス ロキ

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注記

文藝春秋(1990年5月)より刊行、その後に文春文庫(1998年3月刊)に収録されたもの

文春文庫版解説(藤森照信): p285-290

ちくま学芸文庫版解説(石山修武): p291-300

内容説明・目次

内容説明

三井財閥と久能木一族が争った一等地・日本橋室町、薄幸の皇女の影をひきずる林野庁宿舎跡地、天海僧正が京都を模した上野の山…。どのような土地にも、時を経ても消えることのない歴史・記憶の堆積、「地霊(=ゲニウス・ロキ)」がある。それは、土地に結びついた連想性と可能性を生み、その可能性の軌跡が都市をつくり出していく。江戸から平成まで、近代の東京の歴史は、そうした土地の歴史の集積として見ることができるだろう。数奇な変転を重ねた都内13カ所の土地を、新しい視点から考察し、広く話題を呼んだサントリー学芸賞受賞作。

目次

  • 港区六本木 民活第一号の土地にまつわる薄幸—時代に翻弄された皇女の影を引きずる林野庁宿舎跡地
  • 千代田区紀尾井町 「暗殺の土地」が辿った百年の道のり—怨霊鎮魂のため袋地となった司法研修所跡地の変遷
  • 文京区‐護国寺 明治の覇者達が求めた新しい地霊—その「茶道化」の立役者・高橋箒庵
  • 台東区‐上野公園 江戸の鬼門に「京都」があった—いまも生きつづける家康の政治顧問・天海の構想
  • 品川区‐御殿山 江戸の「桜名所」の大いなる変身—庶民の行楽地から時代の覇者達の邸宅地へ
  • 港区芝 現代の「五秀六艶楼」のあるじ—「さつまっぱら」と郷誠之助と日本電気の関係
  • 新宿区‐新宿御苑 幻と化した「新宿ヴェルサイユ宮殿」—造園家・福羽逸人の構想と三代の聖域
  • 文京区‐椿山荘 目白の将軍の軍略にも似た地政学—権力者・山県有朋の土地と庭園に対する眼力
  • 中央区日本橋室町 三井と張り合う都内最強の土地—九三坪二合九勺に賭けた久能木一族の意地
  • 目黒区目黒 「目黒の殿様」がみせた士魂商才—明治の秀才・久米邦武の土地に対する先見の明
  • 文京区本郷 東大キャンパス内の様々なる意匠—安田講堂はなぜ東大の“象徴”なのか
  • 世田谷区深沢 東京西郊の新開地・うたがたの地霊—近衛文麿の末期の眼に映った巨大和風庭園の終焉
  • 渋谷区広尾 昭和・平成二代にわたる皇后の「館」—前皇后が住まい、現皇后が学んだ土地の縁

「BOOKデータベース」 より

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詳細情報

  • NII書誌ID(NCID)
    BA89080411
  • ISBN
    • 9784480092014
  • 出版国コード
    ja
  • タイトル言語コード
    jpn
  • 本文言語コード
    jpn
  • 出版地
    東京
  • ページ数/冊数
    300p
  • 大きさ
    15cm
  • 分類
  • 件名
  • 親書誌ID
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