「歴史」はいかに語られるか : 1930年代「国民の物語」批判

書誌事項

「歴史」はいかに語られるか : 1930年代「国民の物語」批判

成田龍一著

(ちくま学芸文庫, [ナ18-1])

筑摩書房, 2010.3

増補

タイトル別名

「歴史」はいかに語られるか : 一九三〇年代「国民の物語」批判

歴史はいかに語られるか : 1930年代国民の物語批判

増補歴史はいかに語られるか

タイトル読み

レキシ ワ イカニ カタラレルカ : 1930ネンダイ コクミン ノ モノガタリ ヒハン

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注記

『夜明け前』関連年表: p334-338

日中戦争関連年表: p339-341

内容説明・目次

内容説明

“歴史”とは、決して客観的で自明なものではない。どの出来事を取り上げ、どう叙述するかで、全く異なった貌を見せる—。本書では、総動員体制へと向かう1930年代、「日本」における歴史意識がどのようなものであったのかを追う。当時の多様なテクストの「語り」から見えてくるのは、“歴史”が、均一的な「日本人」を主語とする「国民の物語」へと変貌し、排他的な共同体意識を生んでいくメカニズムだった。歴史小説『夜明け前』、戦争文学『麦と兵隊』、生活記録『綴方教室』など、多くの人が愛読した作品を通して、過去/現在を語る装置としての“歴史”のあり方を問い直す。

目次

  • 序章 なぜ、“歴史の語り”が問われるのか
  • 第1章 「歴史」の語り—一九三〇年代の明治維新像
  • 第2章 「戦争」の語り—日中戦争を報告する文体
  • 第3章 「現場」の語り—記録と「啓蒙」の一九三〇年代
  • 終章 広島と沖縄戦の語りから—「国民の物語」を超えて
  • 補論1 『小島の春』のまなざし
  • 補論2 『小島の春』の旅
  • 補論3 『綴方教室』の世界

「BOOKデータベース」 より

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