自由と自律
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自由と自律
(叢書アレテイア, 12)
御茶の水書房, 2010.9
- タイトル読み
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ジユウ ト ジリツ
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注記
その他の著者: 石黒太, 福原明雄, 中山尚子, 菊地夏野, 高原幸子, 高橋慎一, 堀江有里, ギブソン松井佳子, 田代志門, 清家竜介, 白井聡, 浜野喬士
文献あり
内容説明・目次
内容説明
「自分のことを自分(だけ)で決める」能力としての「自律」は、近代的な「自由」観の中核に位置付けられ、「自律的な主体」像は政治・社会哲学の暗黙の前提とされてきた。しかし、近年、心の哲学や認知意味論、精神分析などにおいて、「自律」の意味が根源的に問い直され、「自律」と結びついた「自由」の余地が徐々に狭まっている。ジェンダー研究、自由論、環境哲学などでは、「完全な自律」を必ずしも前提としない、「社会」と「人間」の理想像が探求されつつある。大きく変貌しようとしている「自由と自律」の再考を通して、新しい政治・社会哲学の可能性を展望する。
目次
- 自由と自律
- 全的自由の立場
- 政治的自律と民主主義的討議
- リバタリアニズムにとってリバタリアン・パターナリズムとは何か
- リベラルな普遍主義?—ヌスバウム流リベラル・フェミニズムへの問い
- 掘り起こされ、芽生えてゆく自由—フェミニズム理論の第三の波
- 意識覚醒(CR)とフェミニズム認識論
- 構築主義の内なる「本質」—性的指向性と差別是正の論理
- 性の自己決定と“生”の所存—性的指向の“越境”をめぐって
- 生死をめぐるモラル・ディレンマ:『私の中のあなた』の物語世界から見えてくる“自己決定”の不可能性
- 専門職の「自律」の転換—医学研究を監視するのは誰か
- コミュニケーション的理性からミメーシスへ—現代におけるシステムの構造転換と抵抗の行方
- 資本制と時間—その基礎的構造とわれわれの生
- カニバリズムの楽園:動物と人間の境界をめぐる思想的問題
「BOOKデータベース」 より