「昔はワルだった」と自慢するバカ

書誌事項

「昔はワルだった」と自慢するバカ

小谷野敦著

(ベスト新書, 349)

ベストセラーズ, 2011.11

タイトル別名

昔はワルだったと自慢するバカ

タイトル読み

ムカシ ワ ワル ダッタ ト ジマン スル バカ

大学図書館所蔵 件 / 15

内容説明・目次

内容説明

ルソーの著作もアウグスティヌスのものも、明治・大正期には『懺悔録』というふうに翻訳された。悪いことをした昔を、人々の前に告白して、許しを乞い、今は後悔して清らかな生活を送っています、というわけだ。しかし、考えていくと、この「昔はワルだった」というのは、男の世界で、良くざんげ話のつもり(ふり)の自慢話として使われるのである。いくら何でも、アウグスティヌスが、自慢話のつもりで書いたとか、その無意識には自慢があった、とは言わないが、のちにこれを「輝ける悪徳」と呼んだ者がいたらしい。そして、私はこういう「昔はワルだったぜ自慢」というのが嫌いなのである。非常にそれは「男の子っぽい」ことで、私は自分が「ワル」だったことがないから、不快を感じるのである。けれど、それは少し羨ましいからかもしれない。

目次

  • 悪人志願—「悪」と「俗物」をめぐって
  • 第1章 「俺も昔はワルだったぜ」の系譜(「女を泣かせた自慢」の文学;「色悪」の文化 ほか)
  • 第2章 「悪とはなにか」とは何か(「凶悪殺人犯」と「悪人」はイコールか;「犯罪小説」の落とし穴 ほか)
  • 第3章 「俗物」とは何か?(誰もが、ある種の「俗物性」を有している;俗物がこだわるステイタスの在り処 ほか)
  • 結語 いつか悪になる日まで

「BOOKデータベース」 より

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詳細情報

  • NII書誌ID(NCID)
    BB07670760
  • ISBN
    • 9784584123492
  • 出版国コード
    ja
  • タイトル言語コード
    jpn
  • 本文言語コード
    jpn
  • 出版地
    東京
  • ページ数/冊数
    191p
  • 大きさ
    18cm
  • 分類
  • 件名
  • 親書誌ID
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