詩歌と戦争 : 白秋と民衆、総力戦への「道」

書誌事項

詩歌と戦争 : 白秋と民衆、総力戦への「道」

中野敏男著

(NHKブックス, 1191)

NHK出版, 2012.5

タイトル別名

詩歌と戦争 : 白秋と民衆総力戦への道

タイトル読み

シイカ ト センソウ : ハクシュウ ト ミンシュウ、ソウリョクセン エノ「ミチ」

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注記

参考文献: p301-306

関連年表: p307-310

内容説明・目次

内容説明

官僚がつくる「唱歌」に猛反発した北原白秋は「童謡」を創生し、震災後の社会に受け入れられて国民詩人の地位を確立する。自治への欲求を高めて大正デモクラシーを担った民衆は、詩人に作詞を依頼して「わが町」を歌いあげる民謡に熱狂した。拡大の一途をたどりつつ国民に奉仕を求める国家、みずから進んで協力する人々、その心情を先取りする詩人、三者は手を取りあうようにして戦時体制を築いてゆく。“抒情”から“翼賛”へと向かった心情の回路を明らかにし、戦前・戦時・戦後そして現在の一貫性をえぐり出す瞠目の書。

目次

  • 序章 震災から戦争へ揺れた心情の経験—詩人と民衆の詩歌翼賛への道
  • 第1章 抒情詩歌の成立と本質化される郷愁—日本製郷愁の二つの問題構成
  • 第2章 民衆の植民地主義と日本への郷愁—傷を負った植民者のナショナリズム
  • 第3章 歌を求める民衆/再発見される「この道」—震災後の地方新民謡運動と植民地帝国の心象地理
  • 第4章 国民歌謡と植民地帝国の心情動員—翼賛する詩歌/自縛される心情
  • 終章 継続する体制翼賛の心情

「BOOKデータベース」 より

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