『黒いアテナ』批判に答える

書誌事項

『黒いアテナ』批判に答える

マーティン・バナール [著] ; 金井和子訳

藤原書店, 2012

タイトル別名

Black Athena writes back : Martin Bernal responds to his critics

黒いアテナ批判に答える

タイトル読み

クロイ アテナ ヒハン ニ コタエル

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注記

上: Black Athena writes back : Martin Bernal responds to his critics / Martin Bernal ; edited by David Chioni Moore (Duke University Press, 2001) の前半部分のまえがきから第9章までの翻訳と、原書巻末にある用語解説(p440-461)を収録

下: 原著の後半部分の、第10章から結論、参考文献、索引までの翻訳

参考文献: 下: p724-785

内容説明・目次

巻冊次

上 ISBN 9784894348639

内容説明

ギリシア文明がエジプト・フェニキア等アフロ・アジアから大きな影響を受けて発展したことを、文書的・言語学的・考古学的に示した『黒いアテナ』(全3巻)。近代の人種差別的・過剰な科学主義的“アーリア・モデル”によって駆逐された考えを復活・発展させたこの問題作は、激しい批判を受けた。著者バナールが、その批判が不適当だと逐一論駁した、論争の書。

目次

  • 第1部 エジプト学(私たちは公正であり得るか—ジョン・ベインズに答える;ギリシアはヌビアではない—デイヴィッド・オコーナーに答える)
  • 第2部 古典学(ギリシア史を書く資格はだれにあるか—ロレンス・A・トリトルに答える;死のエジプト様式はどのようにギリシアに到達したか—エミリー・ヴァミュールに答える;単なる錯覚か—イーディス・ホールに答える)
  • 第3部 言語学(音法則に例外なしはすべてに優越する—ジェイ・H・ジェイサノフとアラン・ヌスバウムに答える)
  • 第4部 歴史記述(正確さおよび/または首尾一貫性か—ロバート・ノートン、ロバート・パルター、ジョシネ・ブロックに答える;情熱と政治—ガイ・ロジャーズに答える;イギリスの功利主義、帝国主義、“古代モデル”の没落)
巻冊次

下 ISBN 9784894348646

内容説明

25年前に出版されるや大反響を巻きおこしたバナール著『黒いアテナ』。向けられた批判の一つ一つに答えたのが本書である。彼の提唱する「改訂版古代モデル」が、本書ではより明快に説明され、古代ギリシア文化がエジプト、レヴァントなどからの影響を受けて発達した混合文化だったと主張し、文化の混交がもたらす豊かな実りと革新の重要性に注目している。

目次

  • 第5部 科学(ギリシアに科学の奇跡はあったか—ロバート・パルターに答える;西洋科学起源論を批判する)
  • 第6部 広がる学問的関心—最近の動き(エジプト抜きのギリシア美術と王子抜きの『ハムレット』—サラ・モリス『ダイダロスとギリシア美術の起源』を論ずる;革命は一回か複数回か—ヴァルター・ブルケルト『オリエント化革命 初期アルカイック時代のギリシア文化と近東の影響』を論ずる;行く手にある山—マーティン・ウェスト『ヘリコン山の東壁 ギリシアの詩と神話にみる西アジア的要素』を論ずる;古代ギリシアにみるフェニキアの政治とエジプトの正義)
  • 第7部 普及の努力(ウェルズリー戦線異状あり—メアリー・レフコヴィッツ『アフリカ起源ではない』を論ずる)

「BOOKデータベース」 より

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