もう一つの古典知 : 前近代日本の知の可能性

書誌事項

もう一つの古典知 : 前近代日本の知の可能性

前田雅之編

(アジア遊学, 155)

勉誠出版, 2012.7

タイトル読み

モウ ヒトツ ノ コテンチ : ゼンキンダイ ニホン ノ チ ノ カノウセイ

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注記

参考文献あり

収録内容

  • もう一つの古典知への誘い / 前田雅之執筆
  • 中世日本と複数の公共圏 / 樋口大祐執筆
  • 日羅渡来説話から見た聖徳太子伝の「古典知」/ 松本真輔執筆
  • 「北叟」と「塞翁」 / 内田澪子執筆
  • 「師子」と幸若舞曲 : 『元徳二年三月日吉社并叡山行幸記』を始点として / 清水眞澄執筆
  • 楊貴妃の双六 : 幸若「和田酒盛」の世界 / 渡辺淳子執筆
  • 褻の和歌と「俳諧」 : 『再昌草』の贈答歌を読む / 松本麻子執筆
  • 和漢聯句 : 後土御門天皇の内々御会をめぐって/ 小山順子執筆
  • 鷹書における恋と女の秘伝 : 『女郎花物語』を端緒として / 大坪舞執筆
  • 往来物 : もう一つの古典知 / 綿抜豊昭執筆
  • ゴシップの公共圏 / 前田雅之執筆
  • 絵本・絵巻に見る古典知 / 前田雅之執筆
  • 元和版『下学集』と『太平記鈔』 : 近世極初期辞書の増補資料の一端と「もう一つの古典知」同士の交叉をめぐって / 野上潤一執筆
  • 「太平記」を纏う物語の展開 : 実録『慶安太平記』を軸として / 和田琢磨執筆
  • 太平記読み : 『太平記評判秘伝理尽鈔』の位置 / 若尾政希執筆
  • 異国戦争を描く歴史叙述形成の一齣 : 「薩流軍記」の成立と享受をめぐって / 目黒将史執筆
  • 孝行者日本代表の選出 : 林羅山「十孝子」をめぐって / 勝又基執筆
  • 江戸時代の西本願寺と出版 / 万波寿子執筆
  • 雑纂という形式 : 近世真宗における絵解き本と図会物 / 塩谷菊美執筆
  • 江戸狂歌におけるもう一つの古典知 : 『山海経』と『狂歌百鬼夜狂』のことなど / 石川了執筆
  • 紀州藩蔵書形成の一側面 : 伴信友と長沢伴雄 / 亀井森執筆
  • 「開放の平田国学」とその断絶 : 羽田八幡宮文庫 / 森瑞枝執筆
  • 古典知としての近世観相学 : この不思議なる身体の解釈学 / 青山英正執筆
  • 「年代記」覚書 / 鈴木俊幸執筆
  • 幕末明治のかわら版と公共性 / 山田俊治執筆
  • 三遊亭円朝 : 「闇夜の梅」をめぐって / 延広真治執筆
  • 歓待と忌避の境界に生きて : 日本のモノモライ習俗から / 西海賢二執筆
  • 耕土と生類への眼差し : 椎葉の鍬祓い・焼畑の祭文と大関松三郎詩集『山芋』 / 増尾伸一郎執筆

内容説明・目次

内容説明

かつての日本では「古典」に対する「知」を紐帯とする文化圏が公家・寺家・武家を中心に形成されていた。それらは、漢詩文・和歌の詠作やそれにともなう本文研究・註釈といった学的営為の中で連綿と継承されていった。しかし、そのような「正統」とされる「知」が形作られる一方で、新たな文化圏を形成する知の蠢動があった—これらの「もう一つの古典知」が、中世・近世社会をどれだけ豊穣にしていったのか、さらに、近代日本にどのような影を投げかけたのか。多面的な「知」の諸相やダイナミックに変容する「知」のありようを照射することで、豊穣なる日本の知の動態を捉える。

目次

  • 序言 もう一つの古典知への誘い
  • 中世日本と複数の公共圏
  • 日羅渡米説話からみた聖徳太子伝の「古典知」
  • 「師子」と幸若舞曲—『元徳二年三月日吉社并叡山行幸記』を始点として
  • 楊貴妃の双六—幸若「和田酒盛」の世界
  • 褻の和歌と「俳諧」—『再昌草』の贈答歌を読む
  • 鷹書における恋と女の秘伝—『女郎花物語』を端緒として
  • ゴシップの公共圏
  • 元和版『下学集』と『太平記鈔』—近世極初期辞書の増補資料の一端と「もう一つの古典知」同士の交叉をめぐって
  • 「太平記」を纏う物語の展開—実録『慶安太平記』を軸として
  • 異国戦争を描く歴史叙述形成の一齣—“薩琉軍記”の成立と享受をめぐって
  • 江戸時代の西本願寺と出版
  • 雑纂という形式—近世真宗における絵解き本と図会物
  • 紀州藩蔵書形成の一側面—伴信友と長沢伴雄
  • 古典知としての近世観相学—この不思議なる身体の解釈学
  • 幕末明治のかわら版と公共性

「BOOKデータベース」 より

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