アルテ・ポーヴェラ : 戦後イタリアにおける芸術・生・政治

書誌事項

アルテ・ポーヴェラ : 戦後イタリアにおける芸術・生・政治

池野絢子著

慶應義塾大学出版会, 2016.3

タイトル別名

Arte Povera

アルテポーヴェラ : 戦後イタリアにおける芸術生政治

タイトル読み

アルテ・ポーヴェラ : センゴ イタリア ニオケル ゲイジュツ・セイ・セイジ

大学図書館所蔵 件 / 80

注記

2014年に京都大学大学院人間・環境学研究科に提出した博士論文を加筆修正したもの

参考文献: 巻末p16-32

関連年表1962-72年: 巻末p33-40

関連展覧会出展作品リスト・主要著作目次: 巻末p41-49

内容説明・目次

内容説明

「貧しい芸術」を意味する「アルテ・ポーヴェラ」は、経済成長のいちじるしい、一九六〇年代末のイタリアに興った芸術運動であり、一群の芸術家たちのゆるやかな結びつきを指す。新聞紙や布きれ、木材、鉄、石などの日常的で粗末な素材を好んで用い、作品そのものよりも、コンセプトや制作プロセスを重視した彼らにとって「貧しさ」とは何を意味したのだろうか?ミケランジェロ・ピストレット、ジュリオ・パオリーニ、ヤニス・クネリス、ジュゼッペ・ペネーノ、アリギエロ・ボエッティ、ピーノ・パスカーリなどの作品を徹底調査し、イタリア前衛芸術運動「アルテ・ポーヴェラ」の全貌を明らかにする意欲作。

目次

  • 第1章 否定の力—芸術、テクノロジー、マスメディア(アルテ・ポーヴェラの誕生;ジェルマーノ・チェラントの批評戦略;マスメディアとイメージ;「あべこべの反映」—ミケランジェロ・ピストレット「鏡絵画」におけるスペクタクルの両義性)
  • 第2章 トリノの地政学(ブリコラージュ—素材と行為;居住空間と都市空間;デポジト・ダルテ・プレゼンテ;「同逸名」—アリギエロ・ボエッティによる地図製作の方法)
  • 第3章 実践のパラダイム(作用=行為;言説のポリティクス;ポイエーシスとプラクシス;イメージの「作者たち」—ジュリオ・パオリーニの初期作品をめぐって)
  • 第4章 前衛以後の古典主義—一九七〇年代の転回(アルテ・ポーヴェラ以後;破壊される石膏像—ヤニス・クネリスにおける「イコノクラスム」;反復する石膏像—ジュリオ・パオリーニと「シミュラークル」;石膏像と古典主義—ジョルジョ・デ・キリコと形而上絵画の謎)
  • 第5章 更新されるアルテ・ポーヴェラ—一九八〇年以降の受容(「ノット・アート」—歴史化と再解釈;ミュージアムの論理;再制作/再構築の(不)可能性;歴史的庭園と「開かれた修復」—ジュゼッペ・ペノーネ“流形彫刻の庭園”)

「BOOKデータベース」 より

詳細情報

ページトップへ