治療論からみた退行 : 基底欠損の精神分析
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治療論からみた退行 : 基底欠損の精神分析
金剛出版, 2017.4
- : 新装版
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Basic fault : therapeutic aspects of regression
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チリョウロン カラ ミタ タイコウ : キテイ ケッソン ノ セイシン ブンセキ
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Note
文献: p259-272
マイクル・バリントの主要著作: p273-274
Description and Table of Contents
Description
本書は、力動的立場をとると否とを問わず、「境界例」をはじめ困難な精神科臨床にたずさわる人々に欠くことのできない実践的英知と心構えを示すものである。著者バリントは、欧米ではじめて土居の「甘え」理論を取りあげた学者として知られ、また内科医との共同作業による心身医学の領域でも名高い。しかし彼は1920年代にはやくも対象関係に注目し、ブダペシュトからイギリスに移ってからはその地に興った対象関係論の推進者としても活躍をつづけた。とりわけフロイトの古典分析の限界を超える患者の治療を志して途半ばに倒れた師フェレンツィの遺志を継いで、そのような患者の特徴を対象関係論的に「基底欠損」と把え、その治療論を展開、従来否定的な面のみが論じられていた「退行」の治療的意義をも発見する。該博な知識と言語に対する深い造詣で知られる訳者を経て、本書は近年とみに重要性を強調される重症患者への精神療法的接近に新しい視野を拓いてくれるであろう。
Table of Contents
- 第1部 心の三領域(治療過程の心的局在論;解釈と徹底操作 ほか)
- 第2部 一次ナルシシズムと一次愛(フロイトの三理論;前章の三理論が内包する矛盾 ほか)
- 第3部 深淵と分析者の反応(退行と“患者の中の小児”;育児と分析治療における言語問題 ほか)
- 第4部 良性の退行と悪性の退行(フロイトの退行概念;症状と診断 ほか)
- 第5部 退行患者とその分析者(治療的退行、一次愛、基底欠損;押しつけがましくない分析者 ほか)
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