互酬性と古代民主制 : アテナイ民衆法廷における「友愛」と「敵意」

書誌事項

互酬性と古代民主制 : アテナイ民衆法廷における「友愛」と「敵意」

栗原麻子著

京都大学学術出版会, 2020.4

タイトル別名

互酬性と古代民主制 : アテナイ民衆法廷における友愛と敵意

タイトル読み

ゴシュウセイ ト コダイ ミンシュセイ : アテナイ ミンシュウ ホウテイ ニオケル「ユウアイ」ト「テキイ」

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注記

参考文献表: p579-620

内容説明・目次

内容説明

ギリシア法廷弁論から民主制の本質を読む。今日に劣らぬ訴訟社会の古代アテナイ。裁判員の前で当事者達が虚々実々の弁論を繰り広げる。法廷で繰り広げられる人生劇場から、古代アテナイ社会を支える民主制の構造を明らかにする。

目次

  • 序論部 互酬性を飼いならす(アテナイ史と互酬性—アルカイックな痕跡かヘレニズムの先駆けか;友愛とポリス—アリストテレス『ニコマコス倫理学』;大きすぎるポリスの小さな法廷—民衆法廷の社会的性格)
  • 第1部 公的言論のなかの血縁ネットワーク(家族の肖像—前四世紀アテナイにおける法制上のオイコスと世帯;血縁と友愛—イサイオスの描く親族争議;獲得されるものとしての親族関係——前四世紀におけるソロンの遺言の法の運用)
  • 第2部 公と私のはざまで(ヘタイレイアーの信義をめぐって—前四一五年のアンドキデス;被害者のための報復—「何人でも欲するもの」による訴追の運用;法廷における動機としての個人的敵意——公私の分離;法廷弁論における訴訟の動機と私的敵意—公私の連続)
  • 第3部 私人たちの世界(イディアイ・グラファイ(私的な公訴)—デモステネス『メイディアス弾劾』の場合;アプラーグモシュネー(静謐主義)と市民性—リュシアスの描く「私人」たち;ポリスへの参画—遊女ネアイラと市民女性)
  • 第4部 友愛共同体としてのポリス社会(恩恵と哀れみ—法廷における感情;『レオクラテス弾劾』—リュクルゴスと互酬的秩序)
  • 結論部

「BOOKデータベース」 より

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