転生するイコン : ルネサンス末期シエナ絵画と政治・宗教抗争

書誌事項

転生するイコン : ルネサンス末期シエナ絵画と政治・宗教抗争

松原知生著

名古屋大学出版会, 2021.1

タイトル別名

Reincarnating icons : painting, politics, and religious conflicts in late Renaissance Siena

転生するイコン : ルネサンス末期シエナ絵画と政治宗教抗争

タイトル読み

テンショウ スル イコン : ルネサンス マッキ シエナ カイガ ト セイジ・シュウキョウ コウソウ

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注記

博士学位論文「イコンとヴィジョンのあわいに : ルネサンス末期シエナにおける絵画・政治・宗教」(京都大学, 2019年提出) に加筆修正を施し、大幅に改稿したもの

参考文献: 巻末p43-73

収録内容

  • 序章
  • 石の中のイコン
  • 尼僧の手仕事?
  • 白衣の画家
  • 聖母の子宮
  • 幻視の遠近法
  • 天のオクルス
  • 帝国と自由
  • 闘争の表象/表象の闘争
  • タブローの中のイメージ
  • 都市と絵画の防衛機制
  • 亡国のパトス、喪のトポス
  • Apparizione/appropriazione
  • 終章

内容説明・目次

内容説明

災厄の時代、美術は何を託されたのか。古今の時間を自在に行き来し、「像」と「アート」の汽水域にたゆたうシエナ派絵画。イタリア戦争と宗教改革にともなう波乱のなか、「聖母の都市」を守護する古きイコン=聖画像はいかに動員され、新たな使命を獲得したのか。繊細なシエナ美術に秘められたダイナミズムを析出し、イメージ論の新地平を切り拓く。

目次

  • 第1部 時を乱すイコン—古画の再コンテクスト化と古様のモード化(石の中のイコン—聖画像のための大理石タベルナクルムの制作と受容;尼僧の手仕事?—「サンタ・マルタの修道女たち」再考;白衣の画家—ジョヴァンニ・ディ・ロレンツォとカモッリーアの戦い)
  • 第2部 イコンとヴィジョンのあわいに—初期ベッカフーミによる三つのメタ・イメージ(聖母の子宮—“聖三位一体と聖者たち”;幻視の遠近法—“シエナの聖女カテリーナの聖痕拝受”;天のオクルス—《玉座の聖パウロ》)
  • 第3部 母なるイコンを体内化する—「絵画タベルナクルム」考(帝国と自由—ソドマのスペイン人礼拝堂装飾にみる皇帝礼賛と聖母崇拝;闘争の表象/表象の闘争—ソドマによるロザリオ同信会のための二作品をめぐって;タブローの中のイメージ—対抗宗教改革期シエナにおける絵画タベルナクルムの展開)
  • 第4部 上書きされるイコンの記憶—共和国滅亡後のシエナ絵画(都市と絵画の防衛機制—ジョルジョ・ディ・ジョヴァンニとシエナ戦争;亡国のパトス、喪のトポス—敗戦後のシエナ絵画における都市表象;Apparizione/appropriazione—メディチ家支配初期のシエナにおけるフィレンツェ絵画)

「BOOKデータベース」 より

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