哲学館事件と倫理問題
著者
書誌事項
哲学館事件と倫理問題
(Misuzu reprints, 18)
みすず書房, 1989.3
- タイトル別名
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哲學館事件と倫理問題
- タイトル読み
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テツガクカン ジケン ト リンリ モンダイ
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注記
「哲學館事件と倫理問題」[正篇], 續篇(文明堂 明治36年刊)の復刻
中島徳藏先生肖像あり
付録(4, 4p ; 19cm)あり
内容説明・目次
内容説明
哲学館は明治20(1887)年に井上円了によって創立された、のちの東洋大学である。1903年10月、文部省の視学官が同館の卒業試験に臨監し、そのさいムーアヘッド著、桑木厳翼補訳『倫理学』によって講義した中島徳蔵講師の試験問題の一つから「動機善なれば悪は存在せず、弑虐も認められる」の答案があり、それを国体に反するものとして、中島徳蔵の教授方法を問題にした。中島は辞職したが、新聞雑誌で当局の不当を批判した。著者ムーアヘッドや当時の倫理学界の中心だった丁酉倫理会などもそれぞれの意見の表明があり、「教育上危険と認めず」の方向で世論は落着したが、学問の自由・私学の独立の歴史にとって忘れがたい一コマであり、なお、その視学官が教科書疑獄の被疑者であったということによって、現代との問題の共有性を示している。月報に佐藤秀夫「哲学館事件と教育勅語改訂問題」を付す。
目次
- 第1編 事実
- 第2編 与論
- 第3編 学説
- 第4編 片々
「BOOKデータベース」 より