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ミス・ビーチャムあるいは失われた自己

モートン・プリンス [著] ; 児玉憲典訳

中央洋書出版部, 1991.6

Other Title

The dissociation of a personality : the hunt for the real Miss Beauchamp

ミスビーチャムあるいは失われた自己

Title Transcription

ミス ビーチャム アルイワ ウシナワレタ ジコ

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原著第2版(1908)の翻訳

Description and Table of Contents

Description

一人の人間のなかにまったく別の人格が次々と生まれ、それぞれが固有の〈自己〉を持ち、別の生き方を主張する事態を異常心理学では〈多重人格〉と呼ぶ。ミス・ビーチャムとは、この不思議な現象に突然襲われ、ほんとうの自己、本来の〈私〉を取り戻すために、数年間にわたり苦悶しつづけた女性の名前である。本書は事実の記録であり、一流の精神科医による古典的な症例として、これまでにも数多くの学者に取り上げられてきた。ミス・ビーチャムの実例が投げかける問題は、自我と意識をめぐるさまざまな事態の可能性を予測させるものであるが、人類史上の稀有な出来事としても、人間の心理構造の謎がこれほど鮮明に、また劇的に表現されたことはかつてないだろう。自我をめぐる諸問題の根本に迫る問題の書。

Table of Contents

  • 第1部 おのおのの人格の発達(ビーチャム;サリーの誕生;自動症のはじまり;不安定と被暗示性;いかにしてサリーが目をあけ、潜意識が一交代人格となったか;「勝ち誇る」サリー;潜意識の闘い—意志消失、衝動的行為、強迫観念 ほか)
  • 第2部 真のビーチャムを求めて(BIVは真のビーチャムではないのか;意識の解離—健忘;重要な発見—BIとBIVは催眠下では同一人物になる;性格の研究;BIIが真のビーチャムか?—BIa;サリーがBIVに催眠をかけ、覇権をかけて戦う;夢—BIとBIVは眠ると同一人物になる;突然の回心の心理学—ビーチャムは歓喜にみち、みずからが治癒したと信じる ほか)

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