ハメットとチャンドラーの私立探偵

書誌事項

ハメットとチャンドラーの私立探偵

ロバート・B・パーカー著 ; 朝倉隆男訳

早川書房, 1994.3

タイトル別名

The private eye in Hammett and Chandler

タイトル読み

ハメット ト チャンドラー ノ シリツ タンテイ

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内容説明・目次

内容説明

ロバート・B・パーカーが、ハメットとチャンドラー等の私立探偵小説についてすぐれた研究を行い、その成果に基づいてスペンサー・シリーズを執筆し、大成功を収めたことはよく知られている。1971年にボストン大学大学院で博士号を取得するために提出した論文「暴力的なヒーロー、未開原野の伝統と都会の現実、ダシール・ハメット、レイモンド・チャンドラー、ロス・マクドナルドの小説における私立探偵の研究」がその研究である。本書はこの“伝説的”論文の中心部分を13年後に単行本として出版したものの翻訳。ハメット、チャンドラーの理解を深めるためだけでなく、スペンサー誕生の秘密を明らかにする貴重な評論である。全6章からなり、最初の3章でアメリカ文学の特質をフロンティア、プロテスタント倫理、自然、都市化といった概念から捉え、私立探偵小説をその視野の中に位置づける。そして第4章でハメットが創造した二人の探偵コンチネンタル・オプとサム・スペードを、第5章でチャンドラーが創造したフィリップ・マーロウを作品にそって論じる。とりわけ三人の探偵の倫理的基盤が、作品の中の具体的な行動と発言をとおして見事に抽出・分析され、この2章は質量的に本書の圧巻である。

「BOOKデータベース」 より

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