鹽壺の匙
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書誌事項
鹽壺の匙
(新潮文庫, 5579,
新潮社, 1995.11
- タイトル読み
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シオツボ ノ サジ
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注記
解説: 私小説は悪に耐えるか(吉本隆明著)
収録内容
- なんまんだあ絵
- 白桃
- 愚か者
- 萬蔵の場合
- 吃りの父が歌った軍歌
- 鹽壺の匙
内容説明・目次
内容説明
吉祥天のような貌と、獰猛酷薄を併せ持つ祖母は、闇の高利貸しだった。陰気な癇癪持ちで、没落した家を背負わされた父は、発狂した。銀の匙を堅く銜えた塩壷を、執拗に打砕いていた叔父は、首を縊った。そして私は、所詮叛逆でしかないと知りつつ、私小説という名の悪事を生きようと思った。—反時代的毒虫が二十余年にわたり書き継いだ、生前の遺稿6篇。第6回三島由紀夫文学賞。芸術選奨文部大臣新人賞。
「BOOKデータベース」 より