大雪山北部東斜面の森林限界高度における気温状況

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タイトル別名
  • Air Temperature Conditions at the Forest Line Level on the Eastern Side of the Northern Daisetsuzan Mountains, Central Hokkaido, Northern Japan
  • ダイセツザン ホクブ ヒガシ シャメン ノ シンリン ゲンカイ コウド ニ オ

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抄録

北海道中央部に位置する大雪山の北部東斜面の森林限界(標高1700m)で気温観測を行った.その結果,森林限界の年平均気温は,1995年に-1.9°Cであった.また,平年値に近い1995年暖候期の気温から求めた温量指数は18.3°C・月であり,吉良が示した森林限界め温量指数15°C・月を上回る.観測点付近の温量指数15°C・月の高度は標高1823mと推定される.一方,この森林限界とほぼ同高度にある大雪山中央部の風衝地(標高1710m)では,年平均気温が森林限界よりも1.0°C低く,不連続的永久凍土帯の気温に相当する.また,温量指数は13.8°C・月であり,15°C・月の高度は標高1658mと推定され,温量的にもこの風衝地は高山帯とみなせる.ほぼ同高度にある両地点で見られた気温状況の違いは,積雪や植生など地表面付近の気温支配要因の差によるものと考えられる.

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