Recent glacier fluctuations in the Himalaya and Karakorum.

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  • 全地球的氷河変動の実態 No.3 ヒマラヤ・カラコルム地域における近年の氷河変動
  • ヒマラヤ カラコルム チイキ ニ オケル キンネン ノ ヒョウガ ヘンドウ

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ヒマラヤ・カラコルム地域の近年の氷河変動を,前世紀~1970年代までの観察・観測記録および最近20年間の観測結果の2つの観点からまとめた.ヒマラヤ・カラコルム地域とも,前世紀以降,大局的には後退傾向が顕著であるが,カラコルム地球では20世紀初頭に氷河の前進が認められた.また,カラコルム地域ではサージによる氷河の突発前進が頻繁に生じていることがわかった.最近の20年間に関しては後退傾向が著しく,特に後半になって後退傾向はより顕著になっている.ネパール・ヒマラヤの観測からは,ここ数年の氷河の著しい後退の原因は気温上昇にあると推定される.前世紀以降の氷河変動の原因に関しては,気温や降水量の変動,あるいは氷河の力学的な応答の遅れなどが指摘されているが,まだ明らかなことはわかっていない.

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