シアニン色素の電子スペクトルのPPP計算

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  • PPP Calculations for Electronic Spectra of Cyanine Dyes
  • PPP Calculations for Electronic Spectra

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抄録

N, N'-二置換体 (2, 4), N, N.N', N'=四置換体 (1, 5) を含む一連のcyanine色素 (3) の電子スペクトルにおける吸収極大を, 新概念 (new-γ) の二中心電子反発積分を考慮した式, γrs=e2/ (Rrs+kαrs) を用いたPariser Parr-Pople (PPP) 分子軌道法により計算した。new-γにおけるspectrochemical softness (SCS) パラメータんは, π共役系における二重結合数πを用いて, k=0.33π+0.48とする式により決定した。この式は, 直線状polyaceneのp-吸収帯計算においてんの値をpolyaceneの6員環の数Zを用いた式, k-〇.33Z+0.48と一致する。マリケンの超共役に関する理論に基づき, メチル基は擬似的に2っのπ電子を共役系に供給するとした。炭素原子の第ニイオン化ポテンシャルをメチル基の価電子イオン化ポテンシャル (Ir) として用いた。計算したシアニン色素の吸収極大波長は, 実測値とよく一致した。

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