クエン酸共存下における重金属含有廃液のフェライト化処理によって生成するスラッジの改質

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タイトル別名
  • Reforming of Sludge Produced by Ferrite Process Treatment of Wastewater Containing Heavy Metal Ions and Citric Acid
  • クエンサン キョウゾンカ ニ オケル ジュウキンゾク ガンユウ ハイエキ ノ

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抄録

フェライト化反応妨害物質としてクエン酸を選び,その混入によって有効利用不可能となった生成フェライトスラッジを有効利用するために,2段階の繰り返し反応による処理を行った。この処理により生成したフェライトスラッジについてのクエン酸混入量と飽和磁化(σ),密度(ρ),処理水中の鉄およびニッケル濃度の関係などを,通常処理によって得られたスラッジの場合と比較検討することにより,2段階処理の効果を明らかにした。3種の処理法に対応するσ-クエン酸濃度(Ccit)曲線はいずれもσ のCcit依存性は小さく,通常処理,鉄増量:処理,2段階処理の順に高Ccit側に移動する。通常処理により生成した低いρ およびσ値を有するフェライトスラッジは,2段階処理を行うことによりρ およびσ 値が上昇し工業的利用が可能になるだけでなく,スラッジからの重金属の溶出が抑制されたものに改質される。また,処理水中の重金属残存濃度は,鉄増量処理より2段階処理の方が低い。

収録刊行物

  • 環境科学会誌

    環境科学会誌 11 (3), 269-276, 1998

    社団法人 環境科学会

被引用文献 (4)*注記

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参考文献 (20)*注記

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