統計学的方法による左室肥大心電図の診断ならびに心電図計測値よりの心重量推定

書誌事項

タイトル別名
  • DIAGNOSIS OF LEFT VENTRICULAR HYPERTROPHY AND ESTIMATION OF HEART WEIGHT BY ELECTROCARDIOGRAM USING THE THEORY OF QUANTIFICATION, A MULTIVARIATE ANALYSIS
  • トウケイガクテキ ホウホウ ニ ヨル サシツ ヒダイ シンデンズ ノ シンダン ナラビニ シンデンズ ケイソクチ ヨリ ノ シン ジュウリョウ スイテイ

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抄録

心電図の計測値と心重量は必ずしも線型関係にあるとはかぎられない.よつて非線型の場合にも適用されうる“数量化理論”を用い,左室肥大と正常の判別および心重量推定式の作成を行なつた.心重量300g以上の73剖検例,健康者220例を対象とし,両群をもつともよく鑑別する心電図計測項目13個をえらび出し,本理論にもとづき判別式を作成せるに,心重量400g以上の例では100%が, 300g以上のものでも88%が正常対照から正しく判別された.この際STやTの変化は左室肥大の判別に大きな情報を有するが, (Sv1+Rv5)の大きさはあまり情報をもたないことが示された.次に,心電図計測値6項目に年令,性,身長,体重を加えて,心重量推定式を作成した.推定心重量と実測値は相関係0.08をもつてよく一致した.この際心重量推定にはST偏位度がもつとも重要であり, (Sv1+Rv5)がこれにつぐことが示された.

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