副甲状腺疾患・カルシウム代謝異常  III. トピックス  1. カルシウム代謝調節因子 最近の進歩  2) 副甲状腺ホルモン関連蛋白とその作用

  • 大津留 晶
    長崎大学原爆後障害医療研究施設分子医療部門
  • 山下 俊一
    長崎大学原爆後障害医療研究施設分子医療部門

書誌事項

タイトル別名
  • Parathyroid disorder and calcium metabolism abnormality. III. Topics. 1. Calcium metabolism modulator Recent advances. 2) Parathyroid hormone related protein and action.
  • 2)副甲状腺ホルモン関連蛋白とその作用

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抄録

副甲状腺ホルモン関連蛋白(PTHrP)は,悪性腫瘍に伴う高カルシウム血症の原因物質として発見された. PTHrPのN端は副甲状腺ホルモン(PTH)と高い相同性を有し,いずれも共通のPTH/PTHrP受容体に結合し,作用を発揮する.しかし,副甲状腺より分泌され,血中カルシウムレベルを調節するホルモンであるPTHに対し, PTHrPはあらゆる臓器の様々な細胞より,時に応じて分泌され,生理的には主にパラクライン・オートクライン的に作用している.事実その受容体は全身に幅広く分布している.このためPTHrPの生理作用は不明な点が数多くあったが,発生工学的手法などの発展に伴い骨・軟骨系の新知見を始め,その機能の実態が徐々に明らかにされつつある.

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