化学療法後の造血回復後にサイトメガロウイルス感染症を合併した非Hodgkinリンパ腫

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タイトル別名
  • Cytomegalovirus Disease after Hematopoietic Recovery in a Patient with Non-Hodgkin's Lymphoma.

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抄録

悪性リンパ腫に対し通常の化学療法を行った後,著明なCMV抗原血症を認めCMV感染を早期診断し,救命できた1例を報告する。症例は65歳男性。T細胞性非Hodgkinリンパ腫の白血化に対する強力な化学療法からの造血回復後に不明熱と軽度の肝機能障害と胸部異常陰影を呈した。ペルオキシダーゼでラベルしたモノクローナル抗体HRP-C7を使用した直接免疫ペルオキシダーゼ法によりCMV抗原血症の分析および特徴的臨床所見から,活動性のCMV感染と診断された。ガンシクロビルとγ-グロブリンによる治療の後,CMV抗原陽性細胞の減少とともに症状,検査所見が改善した。CMV感染の迅速な診断には,CMV抗原を用いた分析が有用であると考えられた。

収録刊行物

  • 臨床血液

    臨床血液 38 (7), 578-581, 1997

    一般社団法人 日本血液学会

参考文献 (5)*注記

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