消化管穿孔をともなわない気腹症の1例

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  • Spontaneous pneumoperitoneum : report of a case

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抄録

症例は52歳,女性.1987年(41歳時)から胃潰瘍で近医通院中である.症状は特に無かったが,1998年8月の検診の胸部X線で異常を認めたため当院初診.両側横隔膜下に遊離ガス像を認め,精査目的で入院となった.上部消化管内視鏡では胃角部小彎の潰瘍廏痕とそれにともなう著明な小彎の短縮,胃内容物の停滞を認めた.その他の腹部精密検査では消化管と腹腔内の交通を示唆する所見は認めなかった,婦人科領域にも異常を認めなかった.特発性気腹症と診断し,外来経過観察中である.現在も依然として腹腔内遊離ガスは認められるが,無症状で経過している.本症例の気腹症の原因として,胃の変形・拡張にともなう胃内圧の上昇が考えられた.

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