遠隔地からの呼吸器疾患患者の温泉療法

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タイトル別名
  • Spa Therapy for Patients with Respiratory Disease from Distant Areas.
  • Spa Therapy for Patients with Respirato

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抄録

1995年1月から8月までの8カ月間に当院へ入院し, 温泉療法を受けた呼吸器疾患患者90例について, その地域分布を中心に最近の動向を検討した。1.90例中鳥取県内から来院した患者は28症例 (31.1%) であった。一方, 遠隔地 (鳥取県外) からの患者は62例 (68.9%) であり, 遠隔地から入院してくる患者が多くみられた。2. 遠隔地からの入院患者では, 兵庫県からの14例 (15.6%) が最も多く, ついで大阪府10例 (11.1%), 岡山県9例 (10.0%), 山口県6例 (6.7%) の順であった。3. 呼吸器疾患のうちわけは, 気管支喘息が最も多く, 遠隔地からの患者では62例中51例で82.3%を占め, 鳥取県内からの患者では28例中17例で60.7%を占めた。4. 入院患者の年齢分布では, 鳥取県内の患者では, 70歳以上が最も多く, 次いで60-69歳の年齢層の順であったが, 遠隔地からの患者では, 60-69歳が最も多く, 次いで50-59歳の順であり, 鳥取県内に比べ年齢層が低い傾向が見られた。<br>5. 遠隔地からの患者では, ステロイド依存重症難治性喘息 (SDIA) 患者は喘息患者51例中32例 (62.7%) であり, 鳥取県内の患者では17例中8例 (47.1%) であった。このように, 遠隔地からの患者のSDIAの頻度が鳥取県内に比べて高値であった。更に, 遠隔地からの患者ではIb. 過分泌型とII. 細気管支閉塞型の気管支喘息の患者の頻度が鳥取県内に比べて高値であった。

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参考文献 (22)*注記

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