II型 (細気管支閉塞型) 喘息に対する温泉療法の効果

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タイトル別名
  • Effects of Spa Therapy on Patients with Type II (bronchiolar obstruction) Asthma. Relationship to bronchoalveolar neutrophilia.
  • Effects of Spa Therapy on Patients with Type 2 Asthma--Relationship to bronchoalveolar neutrophilia
  • Effects of Spa Therapy on Patients with
  • Relationship to bronchoalveolar neutrophilia

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抄録

II型 (細気管支閉塞型) 喘息13例を対象に, 気管支肺胞洗浄 (BAL) 液中の好中球の頻度との関連のもとに, 温泉療法の効果について検討を加えた。対象13例のうち, 7例ではBAL液中好中球増多 (BALn+) が, また残りの6例ではBAL液中好中球の増加は見られなかった (BALn-)。<br>1. 平均年齢は, BALn+症例で, BALn-症例に比べ低い傾向がみられた。<br>2. FEV1.0%は, BALn+症例でBALn-症例に比べ有意に低い値を示した (P<0.01)。また, BAL液中リンパ球頻度は, BALn+症例で, BALn-症例に比べ有意に低い値を示した (P<0.01)。血清IgG値は, 両群とも低い値を示したが, 両者間に有意の差は見られなかった。<br>3. BALn-症例に対する温泉療法の臨床効果は, 1ヵ月後も3ヵ月後もほぼ同様の成績であったが, BALn+症例では, 1ヵ月後の効果 (42.9%) に比べ, 3ヵ月後の効果 (71.4%) がより高い傾向が見られた。<br>以上の結果より, BAL液中好中球頻度が高い症例 (BALn+) に対しては, より長期的な温泉療法が必要なことが示唆された。

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