成人急性骨髄性白血病第1寛解期における自己末梢血幹細胞移植の前期第II相試験

書誌事項

タイトル別名
  • An Early Phase II Study of Autologous Peripheral Blood Stem Cell Transplantation for Acute Myelogenous Leukemia in First Remission
  • セイジン キュウセイ コツズイセイ ハッケツビョウ ダイ1 カンカイキ ニ オケル ジコ マッショウケツ カンサイボウ イショク ノ ゼンキ ダイIIソウ シケン
  • —多施設共同研究—

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抄録

成人AML第1寛解期における,自己末梢血幹細胞移植(auto-PBSCT)を用いた超大量化学療法の有効性,安全性を評価するために,多施設共同研究(PBSCT研究会造血器腫瘍分科会)による前期第II相試験を行った。登録された105例中,56例にauto-PBSCTが施行され,症例の中央値は44歳であった。FAB分類ではM2, M3が6割を占めた。採取されたCD34陽性細胞の中央値は2.3×106/kgで,末梢血の顆粒球が500/μl, 血小板が20,000/μlをこえるまでに要した日数の中央値はそれぞれ14, 16日であった。またauto-PBSCT施行例のDFSは,観察期間中央値534日で62%であった。今回の研究は症例が少なく,観察期間もまだ十分ではないが,AMLに対する寛解後療法として,auto-PBSCTを用いた大量化学療法が安全に実行可能であり,有効なことが示唆された。今後は,AML治療戦略の中で,寛解後療法として,本療法が有効であるかどうかを明らかにするため,標準的化学療法との前方視的無作為化臨床試験が必要と思われる。

収録刊行物

  • 臨床血液

    臨床血液 40 (10), 1051-1057, 1999

    一般社団法人 日本血液学会

被引用文献 (2)*注記

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参考文献 (19)*注記

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