旧石器時代から縄文時代へ  南九州の場合

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タイトル別名
  • From the Paleolithic to the Jomon Period in Southern Kyushu
  • キュウ セッキ ジダイ カラ ジョウモン ジダイ エ ミナミキュウシュウ ノ バアイ
  • 南九州の場合

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抄録

縄文時代草創期の南九州は,全国に先駆けて,旧石器時代の寒冷乾燥気候から温暖湿潤な気候に変化したといわれている.近年の発掘調査によって,他地域とは異なる独自の縄文時代草創期文化の様相が明らかにされつつあり,全国的にも注目されている.南九州において遺跡の年代決定の手掛かりとなる鍵層として,黄橙色を呈する薩摩Sz-S(P14)火山灰が重大な役割をはたしている.<br>薩摩火山灰にパックされた開地遺跡からは,細石器,石鏃,石斧をはじめとする各種の石器類とともに土器が出土し,住居跡,集石等の遺構も発見されている.土器の中でも隆帯文土器と呼ばれる隆線文系土器群が注目される.これらの土器は地域や時期により分類が可能である.また,石器組成にも独自性がある.<br>遺構で注目されるものとして,煙道付炉穴と呼ばれる南九州独自の遺構がある.

収録刊行物

  • 第四紀研究

    第四紀研究 40 (6), 499-507, 2001

    日本第四紀学会

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (17)*注記

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