再生不良性貧血を合併した汎発性環状肉芽腫―その両者にPUVA bath療法が奏効した1例―

書誌事項

タイトル別名
  • Successful Treatment of Generalized Granuloma Annulare and Aplastic Anemia by Bath-PUVA Therapy
  • サイセイ フリョウセイ ヒンケツ オ ガッペイ シタ ハンハツセイ カンジョウ ニクガシュ : ソノ リョウシャ ニ PUVA bath リョウホウ ガ ソウコウ シタ 1レイ

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抄録

74歳の女性.平成8年6月頃から,体幹(特に背部と臀部),四肢に米粒大から豌豆大の紅色丘疹,および周辺が軽度隆起した環状の紅斑性局面が多数散在していた.病理組織像では,真皮の上層から中層に膠原線維の変性像と,それを取り囲んで類上皮細胞,組織球,リンパ球,多核巨細胞よりなる細胞浸潤を認め,汎発性環状肉芽腫と診断した.血液検査では,赤血球310万/μl,白血球3,100/μl,血小板32,000/μlと低下が見られ,再生不良性貧血を合併していた.空腹時血糖は89 mg/dl,75 g糖負荷試験も正常で耐糖能異常はなかった.PUVA bath療法を行い,計29回・82.8 J/cm2照射で皮疹はほぼ消退,同時に血液の改善も見られた.その6カ月後頃より,再び皮疹,血液検査とも悪化し,再度50回・178.4 J/cm2のPUVA bath療法を行い,前回と同様に改善した.PUVA bath療法は,汎発性環状肉芽腫と合併した再生不良性貧血に有効であった.

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