ナガイモ掘取り機の収穫作業体系と作業性能および負担面積

書誌事項

タイトル別名
  • ナガイモ ホリトリ キ ノ シュウカク サギョウ タイケイ ト サギョウ セイノウ オヨビ フタン メンセキ
  • Harvest Systems,Working Performances,and Coverage on Various Chinese Yam Diggers

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抄録

近年,連続的にナガイモ掘取りを行う機種が開発され,利用され始めている.今回,従来から使用されているバックホー方式(K機)と掘取り方式の異なる3機種(A,SおよびT機)の掘取り機について,作業性能を明らかにするとともに,各掘取り機の負担面積や利用経費について検討した.1)収穫作業に携わる作業者数は6-12人と供試機により異なるが,概して能率の高い機種ほど作業者は多い.2 )各供試機の作業能率は, K機が2.2a/hであるのに対して, A機が5.8a/h, S機は3.8a/h, T機が3.7a/hといずれも高能率である.10a当り投下労働量は,それぞれ27.8-32.4,20.8,21.0,21.9人・時である.3 )各供試機の作業精度は,無傷の本数割合がいずれも98%以上と高く,損傷や掘残しの割合は極めて低い.4 )各供試機の負担面積は, A機が4ha,K機は1.5ha,S機とT機が2.5haであり,その時のha当り機械利用経費は,それぞれ556千円, 1,113 -1,173千円,687千円, 699干円となる.各供試機の導入が不利となる下限面積は, K機を他作業に利用するといずれも0.49-0.56haの範囲である.従って, A機は高能率であるが多くの労働力や前後処理に他の作業機を必要とし,大規模農家向きである.また, K機は作業能率が低いが,少人数でも作業が可能なことから小規模農家に適し,S機やT機は中規模農家に適している.

収録刊行物

  • 農作業研究

    農作業研究 36 (3), 163-170, 2001

    日本農作業学会

参考文献 (6)*注記

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