マツバノタマバエによる被害の樹体内分布

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タイトル別名
  • Within-tree distribution of the infestation by the pine needle gall midge, <i>Thecodiptosis japonensis</i> UCHIDA et INOUYE (Diptera: Cecidomyiidae)
  • マツバノタマバエ ニ ヨル ヒガイ ノ ジュタイナイ ブンプ

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抄録

マツバノタマバエによる被害の樹冠内分布の特性を明らかにするため, 10年生のクロマツ3個体とクロマツ×タイワンアカマツF1雑種6個体の計9個体を伐倒し,すべての新梢について被害率(全針葉に対する虫えい形成葉の割合)を調査した。被害率は枝階問で差が認められ,一般に樹冠上層の新梢ほど被害率は高かった。上層の枝階では,被害の新梢主軸への集中が認められたが,下層の枝階では,そのような傾向は認められなかった。また,同一枝階内では,分枝年による被害率の差は観察されなかった。以上のような被害の樹体内分布の特性とマツバノタマバエ個体群の分布様式の関連について考察した結果,樹冠上層の新梢への被害集中に,ふ化幼虫死亡の枝階問の差が重要な役割をはたしていると考えられた。

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被引用文献 (1)*注記

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