肉用牛の輸送ストレスに対する削蹄の効果

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  • Effects of Hoof Trimming on Hematological and Biochemical Variables during Transport-induced Stress in Japanese Black Cattle
  • ニクヨウギュウ ノ ユソウ ストレス ニ タイスル サクテイ ノ コウカ

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抄録

肉用牛の輸送ストレスに及ぼす削蹄の効果について検討した. 黒毛和種肥育牛41頭を削蹄群 (27頭) と無削蹄群 (14頭) に分けた. 削蹄群は6カ月ごとに削蹄され, 出荷3カ月前に最後の削蹄を行った一方で, 無削蹄群は肥育期間中にまったく削蹄されなかった. 出荷に伴うトラック輸送 (距離57.8km, 4時間) の前後で, 体重測定と血液および血液化学検査を行った. クレアチンホスホキナーゼ (CK) 活性およびコルチゾール値は輸送後に増加したが, いずれも, 削蹄群の値が無削蹄群に比べて低い値を示した. CK活性の変化は, 定期的な削蹄が牛蹄の負重機能に安定性を与え, 肥育後期の肉牛の筋肉にかかる侵襲を抑制する効果があることを示唆するものであった. また血清コルチゾール値の変化とあわせて, 肥育牛における定期的な削蹄は, 出荷時の輸送ストレスに対する抵抗性を高めることが明らかとなった.

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