Streptornycesザイロースイソメラーゼへのマンノースの取り込み

書誌事項

タイトル別名
  • Binding of Mannose to Streptomyces Xylose Isomerase
  • Binding of Mannose to Streptomyces Xylo

この論文をさがす

抄録

xylose isomerase[EC5.3.1.5](以下XIase)はナガセ生化学工業より恵与を受けて精製した.グルコースとはC2位OHの配向のみ異なるマンノースが本酵素に取り込まれるかどうかを調べて,活性部位の微妙な構造の解析を進めようとした. まず,マンノースがXIase反応の基質となるかどうかを,酵素的グルコース測定試薬を用いる,簡便な定量(rate-assay)法を開発して,マンノース量の経時変化を追跡した.また,HPLC技法を用いてマンノースから他糖(フラクトースなど)の生成がないか時間を追って分析した.その結果,マンノースは本酵素の基質とならないことが確認された.つぎに,Trp残基を指標とする蛍光滴定実験を行ったところ,平衡論量は既報のザイロースおよびグルコースとまったく異なるものの,マンノースは本酵素に取り込まれ,マンノースーXlase複合体を形成することが知られた.また,グルコースを基質とするXIase反応を拮抗的に阻害することから,マンノースは本酵素の活性部位に取り込まれると考えられた. 以上の結果,マンノースの結合様式は基質(ザイロース,グルコース)のそれとは微少に異なることが判明した.XIase異性化反応の触媒機構には,基質糖におけるC2位OH基の配向が,決め手になっているものと推定された.

収録刊行物

被引用文献 (1)*注記

もっと見る

参考文献 (27)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ