Present State and Future in Organ Transplantation

  • Dono Keizo
    大阪大学大学院医学系研究科, 臓器制御医学専攻病態制御外科 (E2)
  • Monden Morito
    大阪大学大学院医学系研究科, 臓器制御医学専攻病態制御外科 (E2)

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Other Title
  • 老年医学の展望  移植医療の現状と展望
  • ロウネン イガク ノ テンボウ イショク イリョウ ノ ゲンジョウ ト テンボウ

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Abstract

臓器移植は, 研究が始まって約100年が経過しようとしている. すでに欧米では, 心移植40,000例, 肝移植50,000例, 腎移植は年間アメリカで10,000例, ヨーロッパで12,000例が実施されている. 臓器移植は定着した医療として確立しており, 多くの末期臓器不全に苦しむ患者が救済されている. 一方, 本邦では, 生体肝移植・腎移植の成績で示されているように高い潜在能力を持ちながら, 脳死への理解などの社会基盤の整備が遅れたため, 脳死移植の実施が立ち遅れ, その間に多くの患者を失った. 臓器移植法案成立により法的基盤が確立した現在, 欧米なみの臓器移植医療が可能となるよう, さらに地道な努力が必要である.<br>ドナーの開拓に多大な努力をはらっている欧米でも移植臓器の不足は深刻であり, 分割肝移植, ドミノ肝移植, 生体ドナーからの腎・肝・肺移植などが, 脳死ドナーの不足を補う方法として移植症例数が増えつつある. 将来は, 人工臓器や異種移植などが脳死臓器移植に代わるものとして期待されている.

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