冷温帯落葉広葉樹林の林冠構成種のリーフフェノロジーが林床の光環境に及ぼす影響

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タイトル別名
  • Effects of Phenological Changes of Canopy Leaf on the Spatial and Seasonal Variations of Understory Light Environment in a Cool-temperate Deciduous Broad-leaved Forest.
  • レイオンタイ ラクヨウコウヨウジュリン ノ リンカン コウセイシュ ノ リーフフェノロジー ガ リンショウ ノ コウカンキョウ ニ オヨボス エイキョウ

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抄録

林床の光の分布は, 空間的, 季節的に不均一であることが知られている。そこ<BR>で本研究では林床の光環境に最も影響を与えると思われる林冠構成樹種のリーフフェノロジーを調査し, 同時に測定した林<BR>床の光環境の季節変化との関係を比較した。調査林分で優占している樹種ごとの葉の開葉から落葉までの季節変化は, 経時<BR>的な観察と, 各樹種葉の採取によって得られた葉面積の季節変化から調べた。試験林内各点の光の量的変化は簡易積算フィ<BR>ルム日射計を用いて, 経時的, 定量的に測定した。その結果, 調査林の優占種のうちダケカンバとシラカンバのカンバ類<BR>は, ミズナラより開葉および落葉時期が数日早いことが明らかになった。また, 調査林内で優占樹種が異なる場所の間での<BR>相対日射量の季節変化に違いがみられた。すなわち開葉期にはカンバ類が優占する場所がミズナラが優占する場所よりも早<BR>く暗くなり, 落葉期では反対に早く明るくなった。これは林冠の優占樹種のリーフフェノロジーを反映していると思われ<BR>た。開葉の完了した夏期においては, 優占樹種が異なっていても相対日射量の値に違いはみられなかった。以上より, 林床<BR>の光環境は優占する林冠構成樹種のリーフフェノロジーの違いによって, 春期と秋期に影響を受けていると考えられた。

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参考文献 (31)*注記

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