フェニトインによって誘発されたリンパ節腫症の1男児例

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タイトル別名
  • A Case of Phenytoin Induced Lymphadenopathy

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抄録

フェニトインで誘発されたリンパ節腫症 (lymphadenopathy) の1男児例を報告した。二次性全般化のある部分発作を繰り返し、発作間歓期脳波で右前頭部に棘波がみられ局在関連性てんかんと診断されたが、フェニトイン投与後発作が消失した。フェニトイン開始9カ月後、圧痛を伴う両側頚部のリンパ節腫脹、軽度の発熟、発疹がみられ、好中球優位の白血球増加、CRP高値を認めた。フェニトインの中止ですみやかにリンパ節腫脹、検査所見の改善を認め、その後5カ月間再燃をみていない。フェニトインによるリンパ節腫症は感染性のリンパ節炎やリンパ腫との鑑別を要し、また、後に悪性リンパ腫を発症する可能性もあるため、注意深い経過観察が必要である。

収録刊行物

  • てんかん研究

    てんかん研究 16 (3), 193-196, 1998

    一般社団法人 日本てんかん学会

参考文献 (18)*注記

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