メカニカル走査を利用したリアルタイム3次元心エコー図法の開発とその臨床応用に関する基礎的検討

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  • Study on Development of Real-time Three-dimensional Echocardiography Using Mechanical Scanning Combined with Phased-array Transducer and Its Clinical Feasibility

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抄録

著者らはメカニカル走査を利用した実用的なリアルタイム3次元心エコー図法システムを新しく開発した。本システムの3次元映像のフレームレートは毎秒15フレームであり, また3次元プローブのデザインの工夫により経胸壁の肋間音響窓を拡大させることによりシステム全体の基本性能を向上させた。次に臨床例87例において, 僧帽弁を検査対象として本システムの臨床応用のための基礎的検討を行った。僧帽弁のvisualizationおよび僧帽弁の病的形態の診断能力 (diagnosibility) を検討したが, ルーティンの2次元心エコー図の映像画質が良好な患者群において, 心尖部アプローチの場合は優れた僧帽弁の映像性とその病的形態診断能力が示された。しかし, 胸骨傍アプローチの映像画質は心尖部アプローチと比較して劣っており, 本システム全体としてなお改良を必要とすることが認められた。これらの結果から本法が心臓病学の領域で近い将来新しい診断システムとして臨床に応用しうる可能性が示唆された。

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