腎組織における血液型抗原の特性に関する研究 : ABO不適合腎移植への臨床応用へ向けて Characteristics of Blood Type Antigen Distribution in Renal Tissue : Application to the ABO Incompatible Renal Transplantation

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抄録

ABO不適合腎移植では, 液性免疫反応の予防のために術前の抗体除去と脾臓摘出が必須とされている。しかし, 肝臓や心臓の血液型不適合移植では, 必ずしもこれらの処置をせずに成功している症例が経験されている。血液型抗原は組織や型によりその発現に多様性が存在することが考えられる。そこで, 腎臓, 肝臓, 膵臓の組織において, 抗血液型抗体を用いた組織免疫染色により, 血液型抗原の発現の差を検討した。肝臓では抗原量は少なく, 肝細胞や類洞には存在せず, グリソンの血管内皮および胆管上皮にのみ存在した。膵臓では腺房細胞全体に強く発現していた。両者ともA型とB型の大きな差はみられなかった。一方, 腎臓では血管内皮を中心に発現し, 糸球体で計測すると, B型抗原はA型抗原の5-10分の1程度の発現であった。ABO不適合腎移植では抗体のみならず, 抗原の発現も考慮して現在の治療法を再検討すべきと思われた。

収録刊行物

  • 日本外科系連合学会誌

    日本外科系連合学会誌 26(2), 256-260, 2001-04-30

    日本外科系連合学会

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各種コード

  • NII論文ID(NAID)
    10008562250
  • NII書誌ID(NCID)
    AN00002502
  • 本文言語コード
    JPN
  • 資料種別
    ART
  • ISSN
    03857883
  • データ提供元
    CJP書誌  J-STAGE 
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