東京都における飲食物取扱業者を対象とした検便からの赤痢菌およびサルモネラの検出状況とその評価 (1961～1997年)

• 山田 澄夫

  東京都立衛生研究所多摩支所

• 松下 秀

  東京都立衛生研究所微生物部

• 工藤 泰雄

  杏林大学医学部・保健学部

書誌事項

タイトル別名

• Recovery and Its Evaluation of <I>Shigella</I> bacilli or <I>Salmonella</I> from Healthy Food Handlers in Tokyo (1961-1997)
• トウキョウト ニ オケル インショクブツ トリアツカイギョウシャ オ タイショウ ト シタ ケンベン カラ ノ セキリキン オヨビ サルモネラ ノ ケンシュツ ジョウキョウ ト ソノ ヒョウカ 1961 1997ネン
• Recovery and Its Evaluation of Shigella bacilli or Salmonella from Healthy Food Handlers in Tokyo (1961-1997)

抄録

1961～97年の37年間に東京都において実施した飲食物取扱業者検便からの赤痢菌およびサルモネラの検出の推移とその評価を検討した。赤痢菌は4326, 622件中2, 353件 (0.05%) から検出された.赤痢菌陽性率は1961年の0.28% (589例) から1969年の0.01% (9例) に加速度的に減少し, さらに1971-75年ではわずか7例, その後は3例を確認するのみであった。この急激な減少傾向はわが国の赤痢患者の発生状況と極めてよく一致するものであった.<BR>サルモネラは18年間で約9, 000例 (0.07%) 確認された。年次別陽性率は1980～88年の間は0.07%であったが89と90年に0.10%と上昇, 以後5年間は再び0.07%前後で推移, 1996年には0.05%に減少した.分離サルモネラは150種の血清型に型別され, そのうち最も高頻度に検出されたものはEnteritidis, 次いでLitchfield, Thompson, Hadar, Typhimurium, Infantis, Tennessee, Montevideo, Agona, Braenderupの順であり, Agonaを除き同期間東京都で発生したサルモネラ食中毒の大部分の原因血清型に相当した.特に, Enteritidisの検便成績および食中毒において占める割合は1989年以降著しく増加したが, その傾向はほとんど同様であった.以上の成績は, 本事業が予防衛生学的あるいは食品衛生学的に有用であったことを強く示唆するものであろう.

収録刊行物

• 感染症学雑誌

  感染症学雑誌 73 (8), 758-765, 1999

  一般社団法人 日本感染症学会

キーワード

• Shigella
• Salmonella
• healthy carrier
• food handlers

詳細情報

• CRID: 1390282680025763072
• NII論文ID: 130004330799
• NII論文ID: 10008716283
• NII書誌ID: AN00047715
• DOI: 10.11150/kansenshogakuzasshi1970.73.758
• ISSN: 1884569X
• ISSN: 03875911
• NDL書誌ID: 4834480
• PubMed: 10487021
• Web Site: https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R000000004-I4834480
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/2000084951
• データソース種別:
  • JaLC
  • NDL
  • Crossref
  • PubMed
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可