各種透析膜及び透析関連因子が血清 (1→3)-β-D-グルカン値に及ぼす影響についての検討

• 吉田 耕一郎

  川崎医科大学呼吸器内科

• 中島 正光

  川崎医科大学呼吸器内科

• 山崎 正臣

  聖マリアンナ医科大学内科

• 北野 裕一

  川崎医科大学腎臓内科

• 二木 芳人

  川崎医科大学呼吸器内科

• 大澤 源吾

  川崎医科大学腎臓内科

• 松島 敏春

  川崎医科大学呼吸器内科

書誌事項

タイトル別名

• Investigation of the Influence of Hemodialysis Membranes and Factors Associated with Hemodialysis on Serum (1→3)-β-D-glucan
• カクシュ トウセキ マク オヨビ トウセキ カンレン インシ ガ ケッセイ 1
• Investigation of the Influence of Hemodialysis Membranes and Factors Associated with Hemodialysis on Serum (1^|^rarr;3)-^|^beta;-D-glucan

抄録

血中 (1→3)-β-D-グルカン (β-グルカン) 値の測定は, 深在性真菌症の診断において臨床で広く用いられており, その有用性は既に高い評価を得ているものの, 様々な因子で影響を受けることも知られており, 血液透析もその原因の一つである.今回, 我々は川崎医科大学腎センターで血液透析を受けた患者26人を対象として透析膜がβ-グルカン値に及ぼす影響を臨床的に検討した.検討した透析膜は合成高分子膜4種類, 天然膜3種類であった.また, その他の透析関連因子の影響を見るために透析回路洗浄液5セット分, 透析液5本, ウェットタイプ透析膜の充填液2種, ヘパリン2バイアルについてもβ-グルカンを測定した.脱酢酸セルロース膜の透析症例では, 透析後β-グルカン値が高値となっている症例が認められたが, トリアセテート膜症例では全て比較的低値であった.合成高分子膜による透析症例では, 透析後, 明らかなβ-グルカンの増加を認めた症例はなかった.さらにヘパリンや一部の透析膜充墳液はβ-グルカンによる汚染が認められた.透析患者においては, 透析膜以外にもβ-グルカン値に影響を及ぼす因子があると考えられた.

収録刊行物

• 感染症学雑誌

  感染症学雑誌 72 (3), 245-248, 1998

  一般社団法人 日本感染症学会

キーワード

• hemodialysis membrane
• hemodialysis
• (1→3)-β-D-glucan

詳細情報

• CRID: 1390282680022725888
• NII論文ID: 130004112622
• NII論文ID: 10008717589
• NII書誌ID: AN00047715
• DOI: 10.11150/kansenshogakuzasshi1970.72.245
• COI: 1:STN:280:DyaK1c3ks1Oruw%3D%3D
• ISSN: 1884569X
• ISSN: 03875911
• ISSN: http://id.crossref.org/issn/03875911
• NDL書誌ID: 4438408
• PubMed: 9585698
• Web Site: https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R000000004-I4438408
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/1998179533
• データソース種別:
  • JaLC
  • NDL
  • Crossref
  • PubMed
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可