RT-PCR法を用いた新生児エンテロウイルス髄膜炎の検討

• 吉尾 博之

  国立岡山病院小児科

• 山田 雅夫

  岡山大学医学部ウイルス学

• 横井 順子

  国立岡山病院小児科

• 岩本 あづさ

  国立岡山病院小児科

• 中村 信

  国立岡山病院小児科

• 溝口 由美子

  国立岡山病院小児科

書誌事項

タイトル別名

• Diagnosis of Neonatal Enterovirus Meningitis by Reverse Transcription-Polymerase Chain Reaction
• RT-PCRホウ オ モチイタ シンセイジ エンテロ ウイルス ズイマクエン

抄録

新生児エンテロウイルス感染症41例について, Reverse transcription-polymerase chain reaction (RT-PCR) 法を用いた髄膜炎の診断を含め検討した.髄膜炎の診断を髄液培養陽性, 髄液細胞数増加あるいは髄液RT-PCR法陽性のいずれかを満たす場合とすれば, 少なくとも31例 (76%) が髄膜炎と診断された. 髄液培養陽性は14/28 (50%) 例で, 内10例がRT-PCR法により検索可能で全例陽性であった. 髄液細胞数増加例ではRT-PCR法陽性は18/20 (90%) 例であった. 髄液培養陰性例あるいは髄液細胞数の増加を認めなかった例でRT-PCR法陽性例は, それぞれ6/13 (46%) 例, 5/14 (36%) 例であり, 髄液培養陰性で且つ髄液細胞数増加がなくRT-PCR法陽性は1/6 (17%) 例であった. RT-PCR法は新生児エンテロウイルス髄膜炎の診断においても従来法と比較して感受性, 特異性が高く, 迅速性があり患児をfollowする上でも有用と考えられた.

収録刊行物

• 感染症学雑誌

  感染症学雑誌 71 (10), 1046-1050, 1997

  一般社団法人 日本感染症学会

キーワード

• enterovirus
• meningitis
• reverse transcription-polymerase chain reaction
• neonate
• cerebrospinal fluid

詳細情報

• CRID: 1390282680023969920
• NII論文ID: 130004112564
• NII論文ID: 10008721744
• NII書誌ID: AN00047715
• DOI: 10.11150/kansenshogakuzasshi1970.71.1046
• ISSN: 1884569X
• ISSN: 03875911
• NDL書誌ID: 4325205
• PubMed: 9394557
• Web Site: https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R000000004-I4325205
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/1998077845
• データソース種別:
  • JaLC
  • NDL
  • Crossref
  • PubMed
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可