抗体検査によりO165血清型腸管出血性大腸菌が原因と思われた4例の溶血性尿毒症症候群

DOI Web Site PubMed 被引用文献8件 参考文献14件

書誌事項

タイトル別名
  • Four Cases of Hemolytic Uremic Syndrome (HUS) Associated with Serotype O165 Verotoxin Producing Escherichia coli (VTEC) Identified by LPS-solid Phase Enzyme-Linked Immunosorbent Assay (ELISA)
  • コウタイ ケンサ ニ ヨリ O165 ケツセイガタ チョウカン シュッケツセイ

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抄録

小児に好発する溶血性尿毒素症症候群 (HUS) で, その原因菌が同定されず, 血清学的にもその原因が特定できなかった患児33例について, 最近分離された0165血清型腸管出血性大腸菌 (VETC) のLPSを用いたELISAで抗体検査を行ったところ, さらに4例において典型的な抗体上昇が観察された.また, ベロ毒素 (VT) に対する抗体も検出された.それぞれの臨床症状もVTECによるHUSとよく一致しており, この4例は0165血清型VTECによるHUSと考えられた.この頻度は0111型VTECの検出頻度に次ぐ高頻度であった.これまで国内で0165型VTECの分離は我々の報告以外にはなく, 市販の病原大腸菌診断用血清にも含まれていないため, 出血性大腸炎やHUS患者からの原因菌検索に当たっては注意が必要である.

収録刊行物

  • 感染症学雑誌

    感染症学雑誌 69 (6), 678-683, 1995

    一般社団法人 日本感染症学会

被引用文献 (8)*注記

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参考文献 (14)*注記

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