高アルカリ性条件でのベントナイトの変質とコロイド濾過効果に及ぼす影響

DOI Web Site 被引用文献3件 参考文献10件
  • 黒澤 進
    三菱マテリアル(株)総合研究所那珂研究センター
  • 柴田 雅博
    核燃料サイクル開発機構東海事業所環境保全・研究開発センター
  • 上田 真三
    三菱マテリアル(株)総合研究所那珂研究センター
  • 市毛 悟
    核燃料サイクル開発機構東海事業所環境保全・研究開発センター
  • 林 賢一
    三菱マテリアル(株)総合研究所那珂研究センター
  • 油井 三和
    核燃料サイクル開発機構東海事業所環境保全・研究開発センター

書誌事項

タイトル別名
  • Alteration of Bentonite in Highly Alkaline Conditions and Its Effect on Colloid Filtration
  • コウアルカリセイ ジョウケン デ ノ ベントナイト ノ ヘンシツ ト コロイド ロカ コウカ ニ オヨボス エイキョウ

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抄録

放射性廃棄物の地層処分において,ベントナイト系緩衝材がコロイドに対して濾過効果を有するか否かは廃棄体周辺での放射性核種の移行状況に影響し,核種移行評価上,重要な課題である。近年の研究では,圧縮したベントナイト系緩衝材の間隙構造は極めて微小なことから,コロイドは濾過されてベントナイト系緩衝材を透過しないことが報告されている。しかしながら,処分場の支保においてセメント系材料が利用されることなどを考慮すると,ベントナイト系緩衝材は長期にわたって,セメント系材料から浸出するアルカリ溶液により変質する。また,それに伴ってベントナイト系緩衝材の間隙構造が変化すると,コロイドは緩衝材中を移行する可能性がある。既往の研究では,ベントナイトの変質反応について地下水環境条件での検討は行われているが,高pH条件での変質についての研究例は少ない。また,変質したベントナイト系緩衝材が,コロイドに対して濾過効果を担保できるか否かについては未だ確認されていない。<BR>本研究では,高pH条件のもとで変質させたベントナイト系緩衝材試料を用いて,コロイドに対する濾過性能に関する評価を行ったので,その結果について報告する。

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