特発性全般てんかんにおける断薬の可能性について

• 川崎 淳

  国立療養所宇多野病院関西てんかんセンター

• 兼本 浩祐

  国立療養所宇多野病院関西てんかんセンター

• 白坂 幸義

  国立療養所宇多野病院関西てんかんセンター

• 河合 逸雄

  国立療養所宇多野病院関西てんかんセンター

書誌事項

タイトル別名

• Withdrawal of Antiepileptic Drugs in Patients with Idiopathic Generalized Epilepsy

抄録

特発性全般てんかんと診断され、発作消失から2年以上経過し、当院において断薬を試みた症例を後方視的に検討した。減量中もしくは断薬後1年以内に再発したものは36例中12例 (33%) であった。再発する危険が高い因子は、発症年齢が13歳以上18歳未満 (P<0.005) 、罹病期間が4年以上 (P<0.05)、発症から発作消失するまでに出現した全般性強直間代発作 (GTC) の回数が6回以上 (P<0.05) 、若年性ミオクロニーてんかんまたは覚醒時大発作てんかん (P<0.05) で、特に発症年齢が13歳以上18歳未満のものは9例のうち7例が再発した。またミオクロニー発作や覚醒時のGTCを持つ症例では再発の危険が高い傾向にあった。抗てんかん薬の減量は、特発性全般てんかんにおいても、危険因子の有無を考慮して慎重に判断すべきであることが示唆された。

収録刊行物

• てんかん研究

  てんかん研究 15 (1), 1-6, 1997

  一般社団法人 日本てんかん学会

キーワード

• idiopathic generalized epilepsy
• antiepileptic drug
• withdrawal
• recurrence
• risk factor

詳細情報

• CRID: 1390001204516071936
• NII論文ID: 10008972416
• NII書誌ID: AN10043823
• DOI: 10.3805/jjes.15.1
• ISSN: 13475509
• ISSN: 09120890
• Web Site: https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjes1983/15/1/15_1/_pdf
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/1997224715
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • Crossref
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可