音韻性錯語の誤りパターンの経時的変化について　　１伝導失語例による検討

• 渡辺 佳弘

  国立名古屋病院 言語療法室 名古屋大学大学院 人間情報学研究科認知情報論講座

• 鈴木 知美

  国立療養所東名古屋病院 言語療法室

• 横井 紀久子

  国立名古屋病院 言語療法室

• 岡田 久

  国立名古屋病院 神経内科

• 奥田 聡

  国立名古屋病院 神経内科

• 筧 一彦

  名古屋大学大学院 人間情報学研究科認知情報論講座

書誌事項

タイトル別名

• A shift of the error pattern in phonemic paraphasias with conduction aphasia.

抄録

伝導失語の１例の経過に基づき，音韻性錯語の誤りパターンが経時的に変化する可能性について検討した。復唱課題を１週間おきに７回行った結果，誤りの出現位置，子音/母音比，類似音の比率が徐々に変化する傾向がみられた。ここから誤りパターンは経時的に変化する場合があることが示唆された。しかし先行症例との比較では一致したパターンはほとんどみられず，変化の規則性については明らかとはならなかった。変化が徐々に進んだことからこれらは障害された音韻の実現機構が改善に向かう間の状態を反映して生じたものであると考えられた。

収録刊行物

• 失語症研究

  失語症研究 19 (4), 275-282, 1999

  日本失語症学会 （現 一般社団法人 日本高次脳機能障害学会）

キーワード

• 伝導失語
• 音韻性錯語
• 音の誤り

詳細情報

• CRID: 1390001204762613504
• NII論文ID: 130004482496
• NII論文ID: 10009546106
• NII書誌ID: AN00329488
• DOI: 10.2496/apr.19.275
• ISSN: 18806716
• ISSN: 02859513
• ISSN: http://id.crossref.org/issn/02859513
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/2000128252
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • Crossref
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可