大腸癌肝転移切除例における残肝再発例の検討

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  • Studies on Hepatic Recurrence in Patients with Colorectal Cancer with Resected Hepatic Metastases

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抄録

大腸癌肝転移治癒切除81例を対象として, 残肝再発を中心に検討した。治癒切除例の3年, 5年生存率は51%, 37%であった。初回肝切後の再発は49例 (60%) に認めた。残肝再発は34例 (42%) で, うち残肝のみの再発は18例であった。残肝再発率を臨床病理学的因子別にみると, 転移病巣数で2個以上の症例で残肝再発率が有意に高率であったが, 時性別, H因子, 腫瘍径, 切除術式, 原発巣の組織型, リンパ節転移程度においては有意差は認められなかった。残肝再発例34例に対し再肝切除を施行したのは16例 (47%) で, そのうち同時性18例中13例 (72%) に, 異時性で16例中3例 (19%) に再肝切除を行った。再肝切除症例の3年生存率は57%であり, 有意に良好であった。肝切除後の残肝再発に対しても積極的な再肝切除に取り組むべきものと考えられた。

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参考文献 (17)*注記

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